生ハム・サラミに合うワイン|産地と熟成期間で選ぶ考え方

生ハムやサラミは、ワインのおつまみの定番として親しまれています。この記事では、特定の銘柄をおすすめしたり味を評価したりするのではなく、ワインショップソムリエ公式コラムとイタリア食材輸入元OTTONE公式ブログが解説している、生ハム・サラミとワインを合わせる際の一般的な考え方を整理します。料理全般とワインの合わせ方については「料理に合わせるワインの選び方」、チーズとの合わせ方は「チーズとワインの合わせ方」もあわせてご覧ください。
生ハム・サラミとワインの相性がよいとされる理由
ワインショップソムリエの解説によると、生ハムとワインには「品種・産地・熟成期間」という共通点があるとされています。上質な生ハムは、口に入れた瞬間にまろやかな脂が舌の上で溶け、バランスのとれた塩気と旨味が広がる点がワインを飲んだ時の感覚に近いとされ、またワインと同じように生ハムにも熟成期間があり、熟成が進むほどしっとりと円みのある豊かな味わいになるとされています。そのため、品種・産地・熟成期間に注目してワインとの組み合わせを考えると楽しみやすいとされています。
産地を合わせるという考え方
世界三大生ハムと呼ばれるのは、イタリアのプロシュット・ディ・パルマ、スペインのハモン・セラーノ、中国の金華火腿(金華ハム)です。このうちイタリアのプロシュット・ディ・パルマとスペインのハモン・セラーノは特にワインとの相性がよいとされ、それぞれの産地のワインと合わせるのが定番とされています。
- プロシュット・ディ・パルマ: イタリア・エミリア・ロマーニャ州パルマ産。認定養豚所で育てられた白豚(ランドレース種・デュロック種・ラージホワイト種)のもも肉を塩漬けし、地上の熟成庫で1〜2年乾燥熟成させたもの。エミリア・ロマーニャ州のスパークリングワイン「ランブルスコ」(辛口でアルコール度数11%前後、甘口で8%前後の微発泡ワイン)がおすすめとされています。
- ハモン・セラーノ: スペイン産の白豚を原料に、スペイン広域で生産され、1〜2年ほど風通しの良い貯蔵庫で吊るし熟成させたもの。比較的リーズナブルな価格のものが多いとされます。赤ワイン品種の「テンプラニーリョ」がおすすめとされています。
- ハモン・イベリコ: イベリア半島でドングリを主食に育つブランド豚・イベリコ豚(黒豚)が原料。ハモン・セラーノに比べて少量生産・長期熟成で、生ハムの中でも最高級品に位置づけられています。瓶内二次発酵で造られるスペインのスパークリングワイン「カヴァ」がおすすめとされています。
熟成期間が長いタイプほどコクのある味わいになるとされる

熟成期間の異なる生ハム・サラミを並べると、同じワインでも感じ方の違いが分かりやすい。 写真: “(Roast) Selection of Charcuterie (3)” by TheHungryDudes / BY 2.0
ワインと同様、生ハムも熟成期間が長くなるほどしっとりとした円みのある豊かな味わいになるとされています。そのため、比較的若い(熟成期間が短い)生ハムには軽やかなワインを、熟成期間の長いタイプにはコクのあるワインを合わせるという考え方が、チーズとワインの合わせ方(参照)と同様に応用できるとされています。
実際に試した結果からみる、合わせ方のポイント
イタリア食材輸入元OTTONE公式ブログでは、生ハム・サラミ3種類(ハモン・セラーノ、サラミ・ミラノ、牛肉の生ハムであるブレザオラ・デッラ・ヴァルテッリーナ)とワイン4種類(赤・白各2種)を実際に組み合わせて検証した記事が公開されており、次のような傾向が紹介されています。
- 比較的合わせやすいのは赤白ともにミディアムボディ: 生ハム・サラミは薄くスライスされることが多く食べ応えは軽めですが、味わいには凝縮感があります。そのため、軽すぎるワインを合わせるとワインの繊細な香りや味わいが損なわれやすく、逆に重すぎるワインを合わせると生ハム・サラミの優しい甘みや旨味を消してしまうことがあるとされています。
- ワインの個性と生ハム・サラミの味わいは補完関係にある: ワインの果実味自体は生ハム・サラミの味わいをあまり邪魔しない一方、酸味・苦み(タンニンなど)・複雑性は食べ合わせのバランスを左右する要素になるとされています。骨格の大きさをそろえたうえで、香りや味わいの構成要素の重なる部分と補う部分を考慮すると、組み合わせのバランスを取りやすいとされています。
よくある質問
Q. 生ハムとワインの産地は必ず合わせないといけませんか? A. 必ず同じ産地でなければならないというものではなく、「産地を合わせると相性がよいとされる」という一般的な考え方の一つとして紹介されています。迷ったときの目安として参考にするとよいとされています。
Q. サラミにはどんなワインを合わせればよいですか? A. 出典では特定の銘柄を挙げた明確な推奨は示されていませんが、生ハム・サラミ全般の傾向として、赤白ともにミディアムボディのワインが比較的合わせやすいとされています。脂のコクがある熟成サラミには、ほどよい苦み(タンニン)のある赤ワインが補完関係になりやすいと紹介されています。
Q. ハモン・イベリコとハモン・セラーノは何が違いますか? A. どちらもスペイン産の生ハムですが、ハモン・イベリコはイベリア半島でドングリを主食に育つブランド豚(イベリコ豚)が原料で、ハモン・セラーノに比べて少量生産・長期熟成のため、生ハムの中でも最高級品とされています。
保存する際の注意点
生ハム・サラミは乾燥や匂い移りを避けて冷蔵保存し、ワインは温度・湿度が安定した環境で保存するのが基本とされています。ワインの保存温度や環境について詳しくは「ワインの保存温度・環境完全ガイド」で解説しています。
なお、出典各社が明記しているとおり、お酒は20歳になってから楽しむものであり、20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。年齢が分からない相手と生ハム・サラミやワインを楽しむ場面では、この点にも配慮してください。
具体的な商品を探すには
産地や熟成期間からワインのタイプの目安が決まったら、下記のリンクから楽天市場・Amazonでの検索結果を確認できます。料理全般とワインの合わせ方は「料理に合わせるワインの選び方」、チーズとの合わせ方は「チーズとワインの合わせ方」もあわせてご覧ください。
生ハムの産地×定番の組み合わせワイン
「産地を合わせる」考え方の一例として、出典で紹介されている組み合わせのみを表示。プロシュット・ディ・パルマにはエミリア・ロマーニャ州のスパークリングワイン(ランブルスコ)、ハモン・セラーノには赤ワイン(テンプラニーリョ)、ハモン・イベリコにはスペインのスパークリングワイン(カヴァ)が定番の組み合わせとして紹介されている。
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