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ノンアルコールワインの選び方|「0.00%」表示の基準と2つの製法

Grapes
写真: 「Grapes」by tribp / CC BY 2.0

最終更新: 2026年8月20日

「お酒を控えたいけれど、ワインのような雰囲気は楽しみたい」というときの飲料には、度数や製法が異なる商品があります。この記事では国税庁の酒類の定義と、酒類広告審査委員会の自主基準を区別し、キリン・モトックスの製法説明も参照して選び方を整理します。試飲による味の評価は行っていません。

「ノンアルコール」の2つの基準

国税庁の酒税法通達では、酒類をアルコール分1度以上の飲料としています。1%未満なら酒税法上の酒類には該当しませんが、それだけで「アルコール分0.00%」という意味にはなりません。

酒類の広告審査委員会の自主基準では、酒類に似た味わいで20歳以上の飲用を想定する「ノンアルコール飲料」を、アルコール度数0.00%の飲料と定義しています。これは法令上の酒類の線引きとは別の業界基準です。

確認する表示 読み方
アルコール分1%未満 酒税法上の酒類ではないが、アルコールを含む場合がある
アルコール分0.00% 酒類業界の自主基準でいうノンアルコール飲料の表示

輸入品などでは「ノンアルコール」の文字だけで度数を判断できない場合があります。アルコールを避ける必要があるときは、商品ごとの度数表示とメーカーの案内を確認してください。

ワインテイスト飲料とは何か

「ワインテイスト飲料」はワインの味わいを意識した飲料の呼び名です。製法や度数は商品ごとに異なるため、名称だけで0.00%と決めつけず、容器の表示を見ます。

製法1: アルコールを生成させない造り方

同コラムでは、ワインテイスト飲料の製法を大きく2種類に分類しています。1つ目は、そもそもアルコールを生成させない造り方です。凍結などによって果汁から甘味を取り除いたり、ワインに近い味わいに寄せるために苦味・酸味成分を添加したり、乳酸発酵などアルコールが発生しにくい発酵によって果汁の風味を変化させたりする方法が挙げられています。

製法2: 通常のワインからアルコールを除く「脱アルコール製法」

2つ目は、通常の方法で一度ワインを造ってから、アルコール分を除去する方法です。代表的な技術として、モトックス公式コラムは次の3つを紹介しています。

  • 蒸留法(減圧蒸留法): 減圧しながら加温し、蒸発したアルコールを除去する方法。低温で行うため、ワインの風味を保ちながらアルコールを除去できるとされています。
  • 逆浸透法: 特殊な半透膜を使い、ワインからアルコールと水を分離・除去したあと、水だけを再度加えて製品にする方法です。
  • 揮発性物質回収法(スピニング・コーン・カラム法): 遠心力を利用してワインとアルコールを分離する方法。一緒に分離される香り成分は回収し、製品に戻すことができるとされています。

同コラムは、これらの方法でアルコールを除去すると、ワイン本来の味わいや風味が保たれる場合が多いと紹介しています。

メルシャンの技術に見る「戻り香」への工夫

キリン(メルシャン)公式サイトでは、アルコール0.00%のノンアルコール・ワインテイスト飲料に使われている独自製法が紹介されています。ポイントは、ワインらしい柑橘香成分を含む特殊ブドウ果汁原料の開発(国際特許出願中)と、「口中の戻り香」という考え方です。果汁が持つ香り成分を強化することで、鼻先から感じる香りだけでなく、口に含んだときに感じられる「戻り香」を生み出し、ワインのような風味を表現しているとされています。さらに複数の果汁・糖・酸をブレンドし、ワインのようなボディ感を持たせつつ、後味に甘さが残らない飲み口に仕上げているとのことです。同社は「メルシャンスパークリング アルコールゼロ」をこの製法による商品として挙げています。

ワインテイスト飲料とブドウジュースの違い

「アルコールがほぼ無いなら、ブドウジュースと同じでは」と思われるかもしれませんが、モトックス公式コラムでは違いが整理されています。

観点 ワインテイスト飲料 ブドウジュース
原料 ブドウ果汁を使うもの、ワインから脱アルコールしたものなど商品による ブドウ果汁を使う
製法 ワインの味わいに近づける工夫がされる ブドウを搾ったそのまま、または濃縮還元
味わい 酸味や渋みを加えた製品もある 製品によって甘さ・酸味が異なる

業界の自主基準に沿うノンアルコール飲料は20歳以上の飲用を想定し、20歳未満への推奨や誘引を避けると定めています。一方、アルコール分1%未満の飲料を飲むこと自体が、酒類と同じ法律で禁止されるという説明は正確ではありません。

まとめ:表示と製法を確認して選ぶ

ノンアルコールワイン・ワインテイスト飲料を選ぶ際は、「0.00%」表示かどうかで自主基準を満たしているかを確認できます。そのうえで、アルコールを生成させない造り方か、通常のワインから脱アルコールした製法かによっても風味の傾向が変わるとされています。ボトルの表示を確認する習慣は、ワイン本体を選ぶ際のラベルの読み方とも共通する部分があります。「ワインラベルの読み方」もあわせてご覧ください。開栓後の保存については「ワイン保存グッズの選び方」も参考にしてください。

よくある質問

Q. 「ノンアルコール」と書かれていれば、アルコールは一切含まれていませんか? A. 「ノンアルコール」の文字だけでは判断できません。業界の自主基準は0.00%と定義していますが、商品の表示基準が異なる場合があります。アルコールを避ける必要がある場合は度数表示とメーカーの案内を確認してください。

Q. ワインテイスト飲料はどのように造られていますか? A. モトックス公式コラムによると、大きく分けて「アルコールを生成させない造り方」と「通常のワインからアルコールを除去する脱アルコール製法(蒸留法・逆浸透法・スピニングコーンカラム法など)」の2種類があり、両者を組み合わせる場合もあります。

Q. ワインテイスト飲料とブドウジュースは同じものですか? A. 異なります。原料となるブドウ品種や製法、味わいの傾向が異なるほか、モトックス公式コラムでは「味わいが酒類に類似し20歳以上の者に推奨している」点でブドウジュースとは位置づけが異なるとされています。

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