フランスワインの産地|8地方の特徴とAOC・AOPの読み方

「フランスワイン」とひとくくりに言っても、ボルドー・ブルゴーニュ・シャンパーニュなど複数の地方で異なる特徴のワインが造られています。この記事では、キリンが取り上げる8地方と、公的機関INAOが説明するAOC・AOPの表示を整理します。8地方はこの記事で紹介する範囲であり、フランスの産地を網羅する区分ではありません。国単位の分類は「ワインの産地区分」で解説しています。
フランスワインの8地方
キリン公式サイトは「国土全域で多様なワインを造りだす世界に冠たるワイン王国、フランス。ワイン造りに適した気候や風土に育まれ、各地で様々なワインが生産されています」としたうえで、次の8地方を紹介しています。
- ボルドー地方: フランス南西、大西洋岸に位置し、赤ワインの銘醸地として名高い産地。ピレネー山脈から流れるガロンヌ川、ドルドーニュ川が合流して大西洋に注ぐジロンド川の流域で集中的にブドウが栽培されている
- ブルゴーニュ地方: 赤・白ともにフランスを代表する優れた品質のワインを生産し、ボルドー地方と並び称される銘醸地。ほとんどが単一品種のブドウからワインが造られるのが特徴
- コート・デュ・ローヌ地方: 「太陽のワイン」として親しまれている赤ワイン産地で、リヨン市の南を流れるローヌ川流域。フランス南部に位置するため気温が高く日照時間も長く、糖度の高いブドウが収穫されコクのあるワインの醸造を可能にしている
- ロワール渓谷地方: フランス中央部から大西洋まで、多くの支流を従えて流れるフランス最長の河川、ロワール流域。穏やかな気候に恵まれ、各地域の特色を生かしたワイン造りが行われている
- プロヴァンス地方: マルセイユからニースに至る海岸沿いとその内陸部で、コート・ダジュールの温暖な気候に恵まれた地域。2000年以上も前からワイン造りが行われていた歴史のある地域
- ラングドック・ルーシヨン地方: 地中海沿岸に沿って、スペイン国境からペルピニャン・モンペリエ周辺までのブドウ生産地
- アルザス地方: フランス北東部のドイツ国境に近いストラスブールから、スイスに近いミュールーズに至る南北に伸びる110kmのライン川に沿った丘陵斜面
- シャンパーニュ地方: 発泡性ワイン、シャンパーニュの故郷として知られ、パリの北東約160kmに当たる地域
同サイトによると、ボルドーとブルゴーニュは並び称される二大銘醸地とされていますが、両者の造り方には違いがあり、ブルゴーニュは「ほとんどが単一品種のブドウ」で造られる点が特徴として挙げられています。
A.O.C.法(原産地統制名称法)とラベル表示
キリン公式サイトによると、フランスでは1935年にワイン法(A.O.C.法=原産地統制名称法)が制定されて以来、生産地域・ブドウ品種・栽培方法・最大収穫量・最低アルコール度数等の厳しい規定により、ワインの分類がなされています。
同サイトが示すラベルの記載項目例には、次のようなものがあります。
- 認証(例: クリュ・ブルジョワ)
- シャトー名(例: シャトー・レイソン)
- A.O.C.法による原産地名称(例: A.C.オー・メドック)
- シャトー元詰め
- 収穫年(例: 2012年)
2008年の制度改革によるA.O.P./I.G.P.の区分
同サイトによると、2008年のワイン共通市場制度改革により、新制度のもとでワインは「地理的表示のないワイン」と「地理的表示付きワイン」に大別され、後者はさらにI.G.P.と、より厳格なA.O.P.に細分されることになりました。
| 表示 | 正式名称 | 意味 |
|---|---|---|
| A.O.P. | Appellation d’Origine Protegee | 原産地名称保護ワイン(旧A.O.C.=Appellation d’Origine Controlee、原産地統制名称ワインに相当) |
| I.G.P. | Indication Geographique Protegee | 地理的表示保護ワイン(旧Vin de Pays=ヴァン・ド・ペイ、地酒に相当) |
INAOによると、AOCはフランス国内の原産地呼称で、AOPはEUで保護される原産地呼称です。ワインにはAOCの表示を使い続けることが認められています。どちらも産地名称と規定の順守を示すもので、個人の好みに合う味や価格を保証する順位ではありません。
よくある質問
Q. フランスワインの産地はいくつに分かれますか? A. キリン公式サイトでは、ボルドー・ブルゴーニュ・コート・デュ・ローヌ・ロワール渓谷・プロヴァンス・ラングドック・ルーシヨン・アルザス・シャンパーニュの8地方が紹介されています。
Q. A.O.C.とA.O.P.はどちらが正しい表記ですか? A. AOCはフランス国内の呼称、AOPはEUで保護される呼称です。INAOによると、ワインではAOC表記を使い続けることができます。
Q. ブルゴーニュとボルドーの造り方の違いは何ですか? A. キリン公式サイトでは、ボルドーは複数品種をブレンドする造り方が一般的な一方、ブルゴーニュは「ほとんどが単一品種のブドウ」からワインが造られる点が特徴として挙げられています。
なお、お酒に関する情報の20歳未満の方への転送・共有は控えるべきとされており、20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
具体的なワインを探すには
フランス国内の地方ごとの違いを踏まえたうえで、実際に商品を探す場合は、記事で紹介する商品のリンクから、現在の販売条件を確認できます。国単位での産地の分類は「ワインの産地区分」、ラベルの他の読み方は「ワインラベルの読み方」もあわせてご覧ください。